中部山岳国立公園利用推進事業

■ 業務の概要

・国の主導する「国立公園満喫プロジェクト」の一環として、上高地、乗鞍高原、白骨温泉、奥飛騨温泉、槍ヶ岳、穂高岳など多くの観光客が訪れる北アルプスにおいて、「国立公園の保全と利用の好循環」を推進する広域プロジェクトです。

・環境省をはじめとする様々な行政機関と、地元の観光・宿泊に係る事業者団体等による大規模な協議会を設立し、カーボンニュートラルやサステナブル・ツーリズム等の最新の潮流を踏まえ、「世界水準のナショナルパーク」を目指すための各種事業を展開しています。

▲ 官民連携の協議会運営の様子

■ 主な実施内容

・国立公園の利用統計データ分析、来訪者アンケート調査、関係者ヒアリング調査等を通じて現状の課題や展望を整理し、協議会での検討を通じて、本地域が目指すべき姿やその実現のために取り組むべき事業を定めた「中部山岳国立公園利用推進プログラム※」を策定しました。
※2018年に「プログラム2020」を、2021年に「プログラム2025」をそれぞれ策定

・毎年の統計データや利用者動向、構成団体の活動報告等から「プログラム」の進捗を管理し、成果・課題の共有や事業の見直しを支援しています。

▲ 毎年分析している利用者動向データ

■ 実施のポイント

・プログラムの立案・管理だけでなく、海外からの来訪者ニーズに応じた情報発信、地元事業者のデジタルマーケティング推進、サステナブル・ツーリズムの商品開発支援など、実践的アクションも積極的に支援しています。

・登山道保全のための入山料徴収や、パートナー企業との連携による保全活動支援など、本地域で先駆的・実験的に行われている環境保全プロジェクトも個別に企画・運営支援を行っています。

▲ デジタルマーケティングの一環で制作した公式サイト

■ 業務成果

・本事業を基軸に行政・民間の連携プロジェクトが多数立ち上がりました。中でも松本市と高山市をつなぐ国立公園横断ルートを確立させる「松本高山Big Bridgeプロジェクト」では、国内外へのプロモーションや環境配慮型の観光コンテンツ開発を積極的に実践しています。

・本事業は環境保全の取組も加速させています。2021年3月に環境省から日本第1号のゼロカーボンパークに登録された乗鞍高原を中心に、地元施設の脱炭素・省エネの取組や、環境負荷を軽減した観光ツアーや公園内移動手段の多様化が進んでいます。

▲ 官民関係者が集う利用推進協議会10回記念式典の様子

参考

  • 中部山岳国立公園国際プロモーションサイト(SCOPにて企画・制作・運営支援):https://chubusangaku.jp/